有効成分の役割

有効成分の役割 | 眼のおはなし

目に良いと言われる成分で思い浮かぶのは何でしょうか。例えば、ブルーベリーやビルベリーが良いと聞いたことはあるかもしれません。ブルーベリーやビルベリーに含まれるアントシアニンという色素成分が目に良いとされています。

また、ビタミンAが良いという話を聞いたことがある方は多いと思います。確かにビタミンAは不足すると暗いところで目が見えにくくなく夜盲症の原因となりますから、目にとっては重要なビタミンの一つです。ブルーベリーやビタミンAが目に良いということは知っていても、なぜそれらが目に良いのかを知る機会はあまり無いのではないでしょうか。

私たちは何の疑問も持たずに目を開けば目が見えると思いがちですが、目には非常に精密な作りになっており繊細なものです。だからと言って機械が私たちの身体に組み込まれているわけではありません。当然生きている器官で、栄養を必要とします。

目はカメラのような構造をしていますが、目に入り込んできた光を私たちが見えるものと判断するためには、例えばロドプシンという物質が深く関係しています。ロドプシンは光を信号に変えて目に情報を届けるために必要な、伝達係としての役割を持っています。目に光が入るとロドプシンは即座に分解し、また即座に再合成されます。このとき発する信号を脳が読み取り、見えていると知覚するのです。

ビタミンAはこのロドプシンの材料になり、アントシアニンはロドプシンの再合成を助けます。見る機能に深く関わるロドプシンにはなくてはならない成分だからこそ、アントシアニンやビタミンAは目に良いとされるのです。

色素成分の抗酸化作用が目を守る

アントシアニンは色素成分で、ビタミンAはビタミンですが、色素成分もビタミンも目にとって重要なのはこれだけではありません。

例えば、β‐カロテンが目に良いと聞いたことはないでしょうか。β‐カロテンはカロテノイドのうちの一つで、アントシアニンと同じく天然の色素成分です。特徴としては鮮やかな黄色・赤色、オレンジ色を持ち、強い抗酸化力を持つこと。β‐カロテンは体内でビタミンAに変換されると言われていますから、色素成分とビタミンは密接に関わり合っているのが分かります。

ビタミンAは目に良いとは言え、脂溶性のビタミンで体内に蓄積してしまいますので、積極的に摂ると言っても限度があります。β‐カロテンの形で摂取すれば、適切な量のビタミンAが自然に作り出してくれるので、目の健康維持にはビタミンAよりむしろβ‐カロテンの方が便利です。

また、目に良いカロテノイドの中でも特に注目を集めているのがルテインやゼアキサンチンという色素成分です。私たちの目の網膜に黄斑部というところがありますが、ルテインとゼアキサンチンはここに集中的に分布しています。黄斑部という名前もこのルテインとゼアキサンチンの色から由来しています。

黄斑部以外にも、水晶体、硝子体、角膜にルテインとゼアキサンチンは蓄積されています。ルテインとゼアキサンチン以外は目に存在しないと言われますから、いかにこれらの色素成分が私たちの目を守ってくれているのかが分かると思います。

そもそも自然界に存在する色素成分の多くは、強い抗酸化力でもって外界から受けるダメージから細胞を守る働きをしています。私たちの身体でも同じように、いくつもの抗酸化物質が働いて活性酸素による細胞ダメージを軽減してくれています。活性酸素に晒されるままにしておくと、私たちの身体はたちまち壊れてしまうでしょう。

眼病も、老化によるストレスや強い光刺激によるストレスに晒されることが発症の一因となるものがいくつかあります。白内障、緑内障、加齢黄斑変性、視力の低下といった、少なからず加齢が原因となる眼病に対しては、ルテインやゼアキサンチンといった成分を補うことが有効とされており、それらを効率的に摂取するためのサプリメントもたくさん市販されています。

抗酸化物質のビタミンA・C・E

ルテインやゼアキサンチンが持つ抗酸化作用は眼病予防に役立ち、目の機能を維持するのに役立ちます。しかし目に届きその機能を助けるのはルテインやゼアキサンチンだけではありません。目も他の細胞と同じように、食事から摂った栄養分の供給を受けることで働いています。

目に限らず、私たちの細胞を活性酸素による酸化から守る成分として代表的なビタミンが、ビタミンA・C・Eです。まとめてビタミンエースと呼ばれることもありますが、これらの成分はそれだけお互いに助け合いながら働く成分ということで、協力し合いながら私たちの身体の細胞を守る働きをしてくれます。もちろん目も例外ではなく、これらのビタミンの恩恵を受けています。

また、ビタミン類はいずれもこれだけ摂れば良いというものではありません。ビタミンエースは抗酸化作用がありますが、既に酸化してしまった脂質を分解する働きを促進するのはビタミンB2の仕事です。市販の目薬を見ると、ビタミンB12が配合されているものが多いのが分かると思います。目の筋肉や神経の回復を促し、疲れ目に効くとされる成分です。

このように、目に良い成分というものはいくつか存在しますが、だからと言ってこれだけ摂っておけば大丈夫というものでもありません。私たちの身体の中では様々な栄養素や物質が補い合って働いています。目のケアを意識するのであれば目に良い成分を積極的に摂ることは大事ですが、やはり身体全体の健康を意識して、色々な栄養をバランスよく摂ることが肝心です。

そして忘れてはならないのは、目に良い成分や栄養を摂っていれば目をどれだけ働かせても良いという訳ではないということ。現代は特に目が大活躍する時代です。朝から晩まで休む暇が無いと言っても過言ではありません。栄養を摂るのも大事ですが、意識的に疲れさせないようにする、緊張をほぐすと言った習慣をつけることも、栄養を摂るのと同じくらい大事なことなのです。

目の健康成分

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